クロマトーン

有料ソフト(finale)で3線譜の作り方

2018/09/20

 

Finaleを用いた3線譜の作り方(林 独自解釈版)

本日は、有料の楽譜ソフトFinaleを購入しましたので、それを用いて3線譜の作り方を自分で考えてみましたので、そちらの紹介になります。

 

まず、前回までに紹介していたフリーソフトMusescoreでなくて、なぜFinaleなのか?

それはこの1点につきます。

Finaleを使う理由

「MIDIファイルを読み込むだけで楽譜として作成される!」

どういうことか。

DAWは楽譜機能を持たない

最近は耳コピーで楽譜を自分で作るということに挑戦し始めています。
その際に、DAWというソフトを用いて音を入力していくのですが、DAWは音を出す機能はあるのですが楽譜を作成する機能はありません。

そこで、DAWで作成した音楽データを楽譜作成ソフトに読み込ませて、即座に楽譜化できればな と思ったわけです。

DAWでMIDIデータを作成して、それを楽譜作成ソフトで読み込ませる

DAWでMIDIという形式にしてデータを出力させますが、Musescoreでは、これを読み込んだ際に5線譜としては、立派に読み込んでくれるのですが、3線譜ではうまく表示されません。

これは当然のことで、3線譜はむりやり作っていたからです。
そこでFinaleの出番というわけです。

Finaleでもやや無理やりではありますが、うまく応用させれば、これを実現できるのです。

それでは早速やっていきます。

Finale操作

(1)MIDIデータの読み込み方

まずは、MIDIデータの読み込み方(インポートの仕方)です。

これは簡単で「ファイル→開く」からMIDIデータを選択すればOKです。

あとで出てきますので、これは基本情報ということで覚えておいてください。

(2)編集対象ファイルはデフォルトファイル

次に、いろいろカスタマイズしていく上で作業をするファイルを紹介します。

それが、場所:Macintosh HD > ユーザ > ユーザ名 > ライブラリ > Application Support > MakeMusic > Finale > Music Files > Default Files

にある

Kousaku Font Default.musx

 

です。

これは、新規作成したファイルのひな型となるファイルです。

※尚、最初はここはファイルがない可能性が高いので、もし、なかったら一度「ファイル→新規作成→デフォルトの新規ファイル」を選択することにより、作成されるはずです。

このファイルの設定を変更することにより、これからやることが実現できます。

(3)3線譜のフォントを用意する

まずは、3線譜で必須の符頭の画像を用意します。
正直、最初はFinaleでお絵かきできて準備できると思ったのに、その機能が「ない!」

要するに、Finaleでは元々用意されているデザインの符頭は選択できるが、自分で絵を書いたりして追加させることが基本的にはできないということが、購入後に判明したというわけです。

FinaleでできることはOSに追加されたフォントを選択すること

いろいろやってみて判明したことは、FinaleはOSにインストールされているフォントを選択できるということです。だから、符頭用のフォントを自作して、OSにインストールすればできるようです。

ということでフォント作成方法

これが一瞬絶望しかけました。
というのも、「フリーソフト」でフォントを作成できるものがほぼない。
Finaleで高額な料金を払っているのに、フォント作成にまたお金を費やすわけにはいかない・・・。

そんな中、見つけました。
それが「FontForge」です。

これWindows版、私のPCではうまく動きませんでしたが、MAC版は動いたので助かりました。
しかし、MAC版を動かすのも一筋縄ではいきません。

FontForgeを動かすためにXQuartzをインストールする

FontForgeはUNIX用に作られているらしく、Xウインドウというのを立ち上げないとうまく動かない様です。なので、Xウインドウソフト「XQuartz」をインストールします。

これは簡単でした。

XQuartzを起動中にFontForgeを起動すること

XQuartzを起動させている時に、FontForgeを起動するとFontForgeが正常に立ち上がります。

起動時の画面。これがでてる状態でFontForgeを起動させるとFontForgeが動く

起動時の画面。これがでてる状態でFontForgeを起動させるとFontForgeが動く

これで、FontForgeを使う準備ができました。。。が

残念なことにFontForgeは非常に使いづらく、画像自体は別のソフトで用意します。
FontForgeは最後の仕上げの時だけに使います。

InkScapeをインストール!

それにはInkScapeというのを使います。これもフリーの画像編集ソフト。


通常のペイントソフトなどではなく、あえてこのソフトでなければならない理由は、FontForgeで読み込める画像形式(SVG形式)の編集ができるフリーソフトがあまり存在しないからです。

日本語化はこちらのサイトからデータが利用できます。

※ちなみにInkscapeもXQuartzの起動後に起動する必要があるソフトです。

InkScapeで画像データ作成

画像作成に参考にしたサイトがものすごい参考になりました。

ただ、さらにいうと、綺麗な音符を描く能力が私にはなかったのでMusescoreで作成した音符をスクリーンキャプチャで取得して、それをInkScapeで編集しました。

InkScapeで画像のsvgファイルを出力後FontForgeで読み込む

作成した符頭画像をFontForgeに取り込みます。
FontForgeでは、任意の場所に任意の画像を割り当てるようです。

私は、最終的にこれらの画像を割り当てました。

FontForgeでは取り込んだ画像の位置を調整するのですが、なかなか適切なサイズと位置にならず、苦労しました。
これを必要な画像分(上の画像ではAからIまで計9個なので9回)登録を行なった後、フォントのファイル「任意のファイル名.ttf」というフォントのファイル形式で保存します。

私が苦労して作ったフォントはMusicNoteHeadです。良かったら解凍して使って見てください。

FontForgeで画像登録作業するときの注意点

何度も位置を微調整して得た結論ですが、下記の様に配置します。
画像の大きさはFontForgeでは調整しづらいので、大きすぎればInkscapeで小さくして再読み込みとかやってたので、結構大変でした。

フォントを作成したらFontForge上でttfというファイル形式になるように出力して保存します。

次はOSにそのフォントを登録します。
私はMACなので、MACへの登録方法は以下になりました。

MACのフォントに自作フォントを登録する

・作成したフォント(「任意のファイル名.ttf」のファイル)をダブルクリックします。

・フォントをインストールをクリックします。

・fontbookという画面に作成したフォントが追加されます。
(うまく追加されないことがあったので、ダメだったら何度もやってみてください。)

※ちなみに、この画面で右クリック→削除とやると消せるので失敗を恐れずできます。

(4)デフォルトファイルの符頭用フォントを指定します。

ようやくFinaleの操作になります。
例のデフォルトファイルの符頭のフォントを指定します。

まずは、デフォルトファイル「Kousaku Font Default.musx」を開きます。

「右クリック→楽譜スタイル→楽譜スタイルの定義」を選択します。

スタイル名になんでもいいですが「00.3線譜」とつけて見ます。

符頭フォントを選択し、

先ほど追加されたフォントを選択します。

※これ、同じ設定が別の場所にもあるのですが、ここで設定しないとデフォルトファイルにうまく反映されないということがありました。罠です。必ず、この楽譜スタイルの定義を利用しましょう。

ついでに3線にする

5線の種類をその他にします。

特殊な5線を選択後、線をこのように引きます。

(尚、真ん中の線は点線にすることができず、点線にする場合は、ここでは上下2本の線だけにして、真ん中は線を引かず、楽譜作成後に、画像ファイルとして書き出した後、画像ファイルを画像編集ソフトで編集し、線を引くという作戦になります。)

※この設定も、別の場所でありますが、楽譜スタイルの定義でやるのがベストです。

パーカッションマップの設定

次に「ウインドウ→スコアマネージャ」を選択。

パーカッションを選択し、「設定」を押します。

パーカッションを複製し、その複製したものを選択し「編集」。

レイアウト名を適当にここでは「クロマ」とつけました。

んで、ここからが面倒なのですが、ここでまずこの↓画面に全てのMIDIノート番号が表示されるようにします。

デフォルト状態だと、「楽器タイプ」にPercussionの名称が入っています。
そのままでも問題はないのですが、精神的には全部「カスタム」にしたかったので、今からそのようにしていきます。

まず右上のボタン「新規」で新規のマップを作成します。

パーカッションマップ作成

パーカッションマップ作成

そしたら、そこの画面で楽器タイプとMIDI Noteがそれぞれ1個ずつ対応するようにマップを作成してください。マップの名称などはなんでも大丈夫です。

ここでは Custom1が番号0に対応するようにして、それを128番まで続けています。

パーカッションマップ作成

パーカッションマップ作成

そしたら、パーカッションレイアウト設計画面の「ー」ボタンで一度全部の楽器を削除します。

楽器名削除

楽器名削除

楽器を追加します。
この追加される楽器は先ほどのパーカッションマップで作成した楽器名が一括で追加されます。
こちらをチェックして「全て追加」を押します。

全て追加

全て追加

 

出てきたMIDIノート番号に対応した「5線上の位置」「黒玉符頭」「2分音符符頭」「全音符符頭」「倍全音符符頭」をそれぞれ設定してください。

ここで、私が作成した自作フォントをもしそのまま使うならこうなる、というものをエクセルにまとめました。参考までにどうぞ。

MIDI番号と位置まとめのエクセルファイル

これ、1個1個設定しなきゃいけないので非常に面倒です。

できたら「OK」を押して、「選択」を押して終了です。

この状態で先ほどの楽譜スタイルを適用します。

するとうまくいくんじゃないかと思います。全ての小節にあらかじめこの楽譜スタイルを適用させておきます。その状態でこのデフォルトファイルを保存しておきます。

これで、完成です。

面倒ならこちらで試してみて

ちなみに、このプロセスを私が作ったものだとこちらになります。

クロマトーン用のパーカションマップ

 

ダミーのパーカッションマップを作成後、Finale配下のMIDI Device Annotationにそのダミーのファイルが作成されます。

ここにパーカッションマップが作成される

そしたら、一旦Finaleは閉じて、そのダミーファイルをこの場所から削除。

ダミーファイルと同じ名称で、私の作ったファイルをこの場所に置くと、次に起動した時に、うまく読み込んでくれるみたいです。(普通に読み込む方法がわからんのでこのような手順を踏んでます。)

 

実際のMIDIファイル読み込み手順

この状態でMIDIファイルを読み込みます。

読み込み時に、

・MIDIファイル入力オプション画面にて、
・「パーカッション用の5線譜を作成」にチェックを入れて、
・チャンネルに注意し、
・パーカッション・レイアウトに、先ほど作成したレイアウトを選択画面より選択した状態で

OKを押せば、読み込まれると思います。

読み込まれるとオレンジ色になります。
これはまだ正しく反映されてません。

読み込まれ直後

読み込まれ直後

これは、MIDIファイル読み込み直後はパーカッションMIDIマップが 「なし」に勝手に戻ってしまうのが原因です。

マップ適用

マップ適用

そこで、パーカッションMIDIマップを先ほど作成したものを適用します。

マップ適用

マップ適用

まだ、オレンジ色の状態だと思います。
ここで、

(1)全選択した状態で

(2)MIDI/Audio→採譜の再実行をします。

すると、以下のようにパーカッションマップが反映されます。

 

これでは、符頭が作成したものになってません。
これは、なぜか、デフォルトの符頭フォントがうまく反映されないからです。

そこで最初に作った楽譜スタイルの出番です。
この全選択されてる状態で右クリックし、楽譜スタイルの適用をします。

先ほど作ったものを適用します。

スタイルの反映

スタイルの反映

これで3線譜としていい感じになりましたね!完成です。

適用後

適用後

なお、完成後もパーカッションレイアウトを見ると、符頭フォントが変な感じになってます。


上図のような感じですね。
これは、ここで表示されるフォント設定がずれているからです。
正直、この設定は直さなくても問題ないですが、私は気になっちゃうので、なおします。

まず、ツールでト音記号のマークを押します。

すると、楽譜に□がでてくるので、全選択されてる部分をダブルクリックします。

符頭フォントを選択し、

正しいものを選択します。

すると元の表示に戻ります。

じゃあ、最初からこれやれば?と思うかもしれませんが、結局ここで設定しておいても、MIDIファイル読み込み時に元に戻ってしまうのです。

この設定で修正されるのは符頭部分だけ。

その場合は、5線を特殊な線(3線)にする設定も再度やらないといけなくなります。

しかし、スタイルを用いれば、この2つは一遍に適用される上に、スタイルを複数用意しておけば、1オクターブ上の場合とかにちょっと変えてみたりとか、色々応用が効かせられそうです。

なので、スタイルで適用する手段にしてます。
なお、音符が3線の枠を超えた場合などは、色々修正とかしてみてください。

少なくとも邪魔な加線は最初からついてるプラグインで「加線を消す」というのがあるので、そこでできます。

苦労した点

(1)フォントを作らなきゃいけなかった

いやー、柔軟性のある楽譜作成ソフトと聞いていたので、そのくらいできるだろうと思っていたのですが、まさかのフォントはOS側で用意しなければいけなかったとは。。。

フォントなんか、人生で作ったことなかったので完全に門外漢でした。
ここで、さらにフォント作成ソフトにお金なんか払いたくない・・・。

一応finaleにはライブラリという概念があるようですが、ライブラリはfinaleがすでに持っているものを自分用に登録しておく時に使う感じのイメージで、自作する際には関係なかった様です。

しかしまあ、他の楽譜作成ソフトに比べれば、きっと柔軟性は高いのだと思いますけども。

(2)同じ設定ができる場所が複数あった

設定したのに反映されない。。。なんで?

みたいなのが何度もありました。

一つはデフォルトファイルの概念を知らなかったこと。
ライブラリがその役目を本来追ってほしいのに、設定が反映されるのはライブラリじゃなくて、デフォルトファイルへ記載する必要があったり、とか。

もう一つは、設定が優先される順位みたいなのがあるいということ。

楽譜スタイルで設定したものは、スコア・マネージャーよりも優先されるみたいな感じでした。

(3)パーカッションレイアウトの設定が面倒だった

1個1個設定しなきゃいけないのは非常に大変で、しかも、MIDIファイルから読み込んだ際はなぜか「なし(内蔵GM)」がマップとして選択されてしまうという現象。

これ、今問い合わせて聞いてるのですが、本当は自分で設定した新規マップを使いたかった。

まあ、いいんですけど、そうしないとfinaleを別のパソコンに入れ替えたら、また127回設定作業しなきゃいけないという罠に陥ります。

これを問い合わせた結果を上記手順に反映しました。

結論としては、「なし」に戻るのはデフォルトの仕様で、なぜか私のパソコンだけに起こる不具合が発生し、上記手順で実施している、「採譜の再実行」がうまく行かなくて手こずっていたのですが、

Finaleサポートに教えて頂いた

初期設定ファイルの削除

「Finale」は終了した状態で「Finder」の「option」キーを
押しながら「移動」メニューを開きます。

「ライブラリ」を開き「Preferences」フォルダの中の
「com.makemusic.finale.fprf」(初期設定ファイル)を
ゴミ箱に移動します。

を実施後に「採譜の再実行」したらうまくいきました。

サポート曰く、原因は不明らしいです。

焦った〜

いやーMIDIで読み込みたいだけの目的で6万円もするソフトを買ったので、これらのポイントでつまづいた時は、本当に焦りました。

6万が無意味になる・・・と。

なんとか形にはなったのでホッとしておりますが、今度先生からも、もっと綺麗にできたりするやり方などを、いろいろ教えてもらえそうなので、6万円が報われそうで良かったです。

もし、同じことを試みようとする人がいればと思ってこの記事は書きました。

 

ちなみに、finaleは最上位版じゃないとこれらの機能がつかえないので、どうしても6万はします(涙)

 

-クロマトーン